この記事では転職活動中の注意点をまとめました。
企業・業界研究や面接の準備以外にも気を付けないと、転職活動そのものに影響が出たりします。
今回ご紹介する内容は、アラフォー世代になってから2度の転職を果たし、2度目の転職では年収100万円アップを達成した私の実体験から得た教訓です。
転職を成功させるためにも、注意点をよく読んで実践していただければと思います。
会社の関係者には言わないようにしよう
転職活動を始めると、新しいことに一歩を踏み出したことに、少なからず高揚感を感じます。
そうした場合に人間どうするかと言うと、誰かに言いたくなるんですね。
その相手が家族や会社とは関係のない友人だったら何も悪いことはありません。しかし、相手が会社関係の人となると話は別です。
上司に直接言わずとも、回り回って伝わる可能性あり
さすがにわざわざ自分の上司に
私、実は転職活動しているんですよ。これがなかなかうまく行かなくて。難儀してます。
なんてことを言う人はいないと思いますが、同僚にふと漏らしてしまうことは意外と起こり得ます。
その同僚が他の人に黙っていてくれればやはり問題はないのですが、こういった話を聞いてしまったら誰かに言いたくなるのは否定できないでしょう。
結局、回り回ってあなたの上司やさらに上層部に伝わって、社内での立場が悪くなることは十分にあり得る話です。
転職活動がうまく行って無事転職できればよいですが、うまく行かなかったり、私のように2~3年(あるいはそれ以上)継続しなければならなくなった場合、非常に居づらい状態になってしまいます。
うっかり同僚に転職活動のことを漏らしてしまったばっかりに
あの人、会社辞めるらしいわよ。
違うよ、まだ活動中なんだよ。
なんてことを社内でコソコソささやかれる事態になったら、やりにくいことこの上ないです。
活動を妨害される可能性もあり
それから意外とあるのが、転職活動の妨害です。
妨害ってどういうことやねん、と思うかもしれませんが、管理職というのは部下が異動願いを出したり、退職したりすると上層部から評価を下げられてしまう立場です。
なのであの手この手で極力退職者を出さないようにしてくる場合があります。(世の中にはそういう人がいるのです)
あの手この手というのは、以下のようなものが挙げられます。
- 仕事量を増やされて時間の融通を効かなくする
- 納期を詰めて有休を取りづらくする
- 同業他社へ悪い情報を流す
仕事量を増やされて時間の融通を効かなくする
まず①についてですが、転職活動というのは、言ってみれば通常の仕事以外に転職活動という副業をやっているようなものです。
当然時間を要しますが、仕事量を増やされて毎日何時間も残業をしていると、転職活動を行う気力がそがれてしまいます。
その辺のことがわかっている上司は、仕事をたくさん押し付けて来て、目の前の仕事で手一杯にさせるわけです。
納期を詰めて有休を取りづらくする
次に②について。
筆記試験や面接は、たいていの場合平日に行われますから休みを取って行く必要があります。
ところが仕事の納期が迫っていると休みづらくなりますよね。
私の前の職場も、常に納期に追われている環境でした。
あるプロジェクトが終わっても、同時に進んでいる別のプロジェクトがあるために打ち上げもできないような、そういう状態でした。
そんな環境だと、平日に休みを取っての転職活動は非常にやりづらいものです。
上司はそれを狙って、わざと納期を詰めたスケジュールにして休みにくくするわけです。
同業他社へ悪い情報を流す
最後に③です。
転職希望者がもっとも内定をもらいやすいのは、同業他社への転職です。
採用側としても、転職希望者が業界に対して既に理解があるなら、あとは個人の能力を見定めればいいので採用しやすいからです。
私自身は2回とも異業種への転職でしたが。
上司も当然その辺のことはわかっています。なので、それとなく同業他社へあなたの悪い情報を流すのです。
そんなことやる奴が本当にいるのかと思うでしょうが、これがいるのです。
私自身の経験ではありませんが、転職サイトなどには事例が掲載されています。
以上、会社の関係者に転職活動のことを漏らすと良いことは何もありません。
せいぜい内定が出て退職が決まった後に話して、みんなを驚かせてあげましょう。
中小エージェントから来るメッセージへの対処
リクナビなどのサイトに登録していると、大手ではない中小エージェントからダイレクトメールが頻繁に来ます。
これはブランド力のない中小エージェントが、売り込みのために行っているものです。
登録サイト/エージェントの紹介に紛れて来るので一見混同してしまいますが、正式な紹介案件ではないので注意しましょう。
個人的には利用をお勧めしません
これらが登録サイト/エージェントとある種の協力関係にあるのかは判明しませんが、私個人的にはお勧めしません。
なぜかと言うと、
一度だけ使ったことがあるのですが、誠実な対応をしてもらえなかったからです。
とある中小エージェントからのダイレクトメールで、非常に魅力的な案件が紹介されたので、連絡を取りました。
リクナビなどと同様に面談の場で理由や希望を伝えて、いくつかの案件に応募しました。
その後応募した企業から当落の通知が来る中、相当な日数が経っても最初のダイレクトメールにあった好条件企業からの回答が来ません。
居ても立っても居られなくなり、エージェントに問い合わせたところ、数日後に”お祈りメール”が届きました。
確認しようがないので確かなことは言えませんが、おそらく最初のダイレクトメールにあった企業は客寄せのための実態のないパンダだったのだと、私は考えています。
小さな可能性にかける必要はない
私の想像通りなら、転職希望者という藁をもつかむ思いの人の目の前に、疑似餌をまいて釣る不誠実な業者です。
もちろんそんなエージェントばかりではないとは思います。
ひょっとしたら、その中小エージェントだけが独自のパイプを持つ企業があるのかもしれません。
とは言え、こちらからは実際に登録をして面談し、ある程度そのエージェントを通して転職活動をするまでどんなエージェントかを見抜く手段がないのも事実。
おそらくかなり低いであろう可能性にかけるには、費やす時間と労力は割に合わないと考えます。
基本、在職しながら活動をしよう
在職しながらの転職活動は結構きついものです。ですが、退職して行うのは避けた方が無難です。
確かに在職しながらの活動は大変なのですが
平日は時間がなかなか取れませんし、本格的な企業・業界研究などを行ったり、履歴書の自由記入欄や職務経歴書のカスタマイズ/ブラッシュアップを行えば休日がつぶれてしまいます。
筆記試験や面接はだいたいにおいて平日に行われますので、何とか理由をつけて有休を取らなければなりません。
もしも試験会場が遠方なら、前日入りなどの対応を考慮することもあるでしょう。
私は東京から兵庫県まで面接を受けに行ったことがあります。
月曜日の午前中に面接を予定してもらったので、日曜日に兵庫入りしました。
そのうえ休んだことによって遅れた業務を取り返す必要にも迫られます。
こうしたことが続くと、いっそのこと会社を辞めて転活に専念しようかと思うこともあります。
しかし私はよほどの自信、事情がない限りお勧めしません。
やはりアラフォーは若手と違います
アラフォーでは転職活動が長引くのは必定です。
これが若手年代であれば数ヶ月かそこらの活動で内定をもらえる可能性も十分ありますが、そうは行かないのがアラフォー。
退職してから転職活動が長引くと、気持ちが焦ってしまい以下のような弊害が生じます。
- ・妥協して後で後悔することになる
- ・面接を落ち着いて受けることが難しくなる
- ・タイムラグが数年におよぶと履歴書に空白ができてしまう
以下、ひとつずつ理由を説明します。
妥協して後で後悔することになる
転職先を決定するのには、100%かそれに近いレベルでご自身が納得できることが重要です。
納得しないで転職先を決めてしまうと必ず後悔することになります。
なのですが、転職活動が長引いてくるとどうしても焦ってしまい、内定をもらった企業に決めよう決めようと、無意識のうちに自分を思い込ませようとしてしまうのです。
私は在職していましたが、さすがに3年も活動していれば身に覚えがあります。公平な目で見られなくなってしまうんですね。
在職していてさえ、その罠にはまる可能性があります。退職していたらなおさらです。
よほどの自信や事情がない限り、退職しての活動はお勧めしません。
面接を落ち着いて受けることが難しくなる
焦りは分かる人がみれば分かります。
彼女いない歴の長い男性が彼女を作ろうと焦っている姿は、相手からは分かったりするものです。
面接の相手も採用担当者として、何十人、何百人と面接をしてきた人です。早く内定をもらいたいと焦っている人の様子は手に取るように分ると思って差し支えありません。
だからと言って即不採用かと言えばそんなことはないかもしれませんが、不安要素は排除するに越したことはないでしょう。
タイムラグが数年におよぶと履歴書に空白ができてしまう
当ブログでは何度も書いていますが、私は内定をもらうまでに1度目の転職では3年弱、2度目の転職では2年を費やしました。
その間、もしも退職した状態で活動をしていたらと想像するとぞっとします。
2年間あるいは3年間、実務から離れている期間が生まれていたことになるからです。
さすがに企業側もそんな人材を前向きに採用する気には、なかなかならないでしょう。
もちろんこれを読んでいるあなたが、そこまでの苦境に陥るとは限りません。
私よりも全然優秀で、すぐにとは行かずとも、そこそこの期間で内定までたどり着ける可能性は十分あります。
しかし、そううまく行かない可能性だって十分あると思っていた方がちょうどいいのです。
まとめ
以上、転職活動中の注意点を記載しました。
- ・会社の関係者には言わないようにしよう
→社内での立場が悪くなったり、活動を妨害されたりする可能性もあります
・中小エージェントからメッセージが来る
→小さな可能性にかける必要はないので、個人的には利用をお勧めしません
- ・基本、在職しながら活動をしよう
→転職活動が長引くと焦りから様々な弊害が生じます。よほどのことがない限り、退職しての活動はお勧めしません。
私個人的には、内定をもらって上司に退職の意思を伝え、退職届が正式に受理されるまで完全黙秘を貫きました。
言いたくなりましたが、相当我慢しました。
転職を成功させるには、こういう面でも己を律することが求められるんですね。