転職活動に踏み出す前の準備段階として、何をすればいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
私はアラフォー世代になってから2度の転職を経験し、2回目の転職で年収100万円アップを果たしました。
しかし、1回目の転職ではこの準備段階を経ずにいきなり始めてしまい、良いスタートが切れなかったなと、今では思っています。
ですから、まず転職サイト・転職エージェントに登録するのもいいのですが、当ブログとしてはまず準備段階を踏むことをお勧めします。
準備段階のひとつである「転職理由を考える」には3つのステップがあります。
- ・第一のステップ:現状の不満点を洗い出す
- ・第二のステップ:その不満点をできるだけポジティブな転職理由に変換する
- ・第三のステップ:不満点に対する実際の行動を掘り起こしてアピールするネタにつなげる
何故これらの段階が必要かというと、実際に転職活動を開始して転職エージェントと面談した時に、最初に聞かれるのがこの質問だからです。
高く跳ぶには力を溜める必要があります。これは転職活動においてそれと同じプロセスなのです。
この記事を読み、書いてあることを実践することで、転職への良いスタートが切れるでしょう。
現状の不満点を洗い出そう
ネガティブな転職理由でもよい
転職したいと思い始めるきっかけは人それぞれでしょう。
しかも、人間関係が嫌だとか待遇に不満があるなどのネガティブな理由がほとんどではないでしょうか。
現状になんらかの不満があるから現職を辞めたいと思うわけなので。
ですから基本的には、ネガティブな理由でもそれ自体は問題はありません。
ネガティブな転職理由だから応募先の企業に採用されないかというと、そんなことはないと言えます。
例を挙げると、私の1回目の転職での不満点は、以下のようなものでした。
- ・待遇が悪い
- ・会社の業績が悪い状態が長く続き、先行き不安
- ・上層部に業務・業績改善の意識がなく、自分の定年まで持てばよいと思っている
これはこれで、転職する理由ではあろうとは思うのです。
しかし、面接で次に来る質問を考えた時、これだけでは答えづらくなってしまいます。
それを次の項目で考えていきましょう。
答えづらくなってしまうとはどういうことか
面接で不満点を述べるだけでは次に来る質問に答えづらくなってしまいます。
どういうことかというと、次に来る質問は次のようなものだからです。
- ・ではどうして当社を受験しようと思ったのですか?
- ・当社ならその不満点が解消されそうでしょうか?
これに対して、素直に回答してしまうとこうなります。
- ・待遇が良くなりそうだからです
- ・会社の業績が良くて安泰だからです
- ・業績・業務改善に意欲的そうだからです
まさか待遇が良くなりそうだから、と言って会社を受けに来た人を合格にはしません。
もう分かりますね、業績が良くて安泰だからも同様です。
3つ目の業績・業務改善に意欲的そうだから、については、そんなこと入る前に分かるわけはないので少し変です。
上記のような理由を言ってしまうと、後につながりにくくなるので避けようという話です。
次につながる理由に変換しよう
前向きに言い換えよう
ではどうするのか。
私は待遇の件以外については次のように言い換えをしていました。
待遇については、こちらからはあまり触れない方がよいでしょう。特に面接の初期段階で面接官が話したいのは、待遇ではないからです。
もちろんこれが正解かどうかはわかりません。
企業によってどんな人材を求めているかはそれぞれ異なりますので、こちらのアピールポイントが刺さるかどうかは読めないからです。
面接官との相性もあるでしょう。響く面接官もいれば、響かない面接官もいると思います。
しかし、少なくとも後ろ向きではなく前向きな理由になったのではないでしょうか。
こういう形を意識して、現状の不満点から転職理由を展開しようというのが、この記事の主旨です。
ネガティブをポジティブに、後ろ向きを前向きに変換しよう
面接官の立場に立って考えてみよう
おそらくですが、面接官にしてみれば転職理由なんて極論どんなものでもよいのではないかと思います。
面接官の立場としては、応募者がどういう理由で前職を辞めようがあまり関係なくて、自社に良い人材が来てくれればそれでよいわけです。
(あくまで私個人の意見ですが)
面接では大抵の場合、話の流れ的にどうして転職したいのかを聞きはします。
しかし本当に聞きたいのはその後の、
- ・ウチの会社に来てくれた時にどんな風に活躍してくれるのか
- ・どんなビジョンを描いて転職しようとしているのか
こういうことだからです。
だから上述したように、ネガティブな転職理由でも構わない、だけどその後の質問で答えづらくなってしまうから、次の質問で展開できるような答えにしておいた方が無理なく話をすることができるのです。
実際に行動したことにつなげよう
不満点から実際の行動へ変換しよう
前述したように、転職理由というものは、少なからずネガティブな要素があるものです。
そのネガティブな要素を生かしてアピールしよう、というのがこのプラスアルファのポイントです。
どういうことかというと、現職の不満点に対して私はこういう改善を行ってきた、ということを伝えます。
例えば、前述した不満点
上層部に業務・業績改善の意識がなく、自分の定年まで持てばよいと思っている
を前向きに言い換えたのが
前職の良い所を取り入れるなどして積極的に業務改善を進めたい
ですが、更に実際の行動に落とし込むと、
現職では個人的にこれこれこういう業務改善を行い、それ以外にもこういう改善案について見積もりを取って上層部に提案しました。
この内容は実際に新卒で入社した1社目の企業で私がやっていたことです。
ただ不満があるから辞めたいだけではなく、そして希望を言うだけにとどまらずに、実際に改善に向けた努力を行ってきたことをアピールします。
前向きに言い換えても口先だけなら何とでも言える、と思われる可能性が残りますが、実際の行動を伝えれば、面接官の受け取り方はよりポジティブに変わってきます。
自分の行動を振り返ろう
今までの自分の行動を振り返り、小さいことでも構わないので、アピールポイントに膨らませるとよいです。
もちろん、嘘はダメです。
ダメですが、嘘にならない程度に話を膨らませるのはアリだと思います。
私の例について書くと、新卒1社目の企業では、居室と実験室の建物が同じ敷地内に建っていたのですが、少し離れていました。
居室には当然自分のPCがあって使えますが、実験室にはPCが設置されておらず不便でした。
そこで私は型落ちになって放置されていたPCを実験室に持って行って共用PCとしてセッティングしたのです。
他の社員からも好評でした。
この行動を、実際に行った業務改善としてアピールポイントにしたというわけです。
やったことはそんな大それたことではありませんが、実際に私が行動した業務改善には変わりありません。
そうした現職での行動を自分の記憶から掘り起こしてアピールポイントにつなげようというのが、本記事の最終的な結論になります。
まとめ
本記事では以下をお伝えしました。
第一のステップ
現状の不満点を洗い出そう
第二のステップ
次につながる理由に変換しよう
第三のステップ
実際の行動につなげよう
以上が私の転職経験から得られた「転職理由を考える」3つのステップです。
結構面倒くさい、時間がかかると思われたでしょうか。
でも、これは必ずやってください。
当ブログでは転職エージェントとの面談の前にやるべきと記載していますが、遅くとも応募先との面接までには必ずやっておくことをお勧めします。